今なお余波が広がっている、佐々木朗希投手へ球審が詰め寄った問題。
数日経った今、問題をあらためて整理するのと、野球界の関係者が次々コメントを発表しているので、まとめてみました。
佐々木朗希へ球審詰め寄り問題のあらすじ
24日のオリックスロッテ6回戦(京セラドーム大阪)で、
完全試合で話題沸騰のロッテ佐々木朗希投手(20)に、白井球審が詰め寄ったのが箏の発端でした。
佐々木朗が先発しており2回2死一塁、オリックス安達への3球目、ボール判定。
佐々木朗の態度に白井球審がマウンドへ詰め寄り、硬い(怒りの)表情で声をかけるということが起き、今なお物議を醸している。
それに対して白井球審は?
「別に話すようなことはないんで」とノーコメント。
ロッテ井口監督は?
「球審はもっと冷静にやらないといけないと思いますし、当然判定に対しては何も我々は言ってはいけない」と冷静なコメントを残した。
野球のルール的にはどうなの?
公認野球規則の8・02審判員の裁定の【原注】には「ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置を離れたり(中略)宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。
警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる」と記されている。
NPBの井原事務局長
「24日の試合以降、多くのおしかりのご意見を含め、さまざまなご意見を目にしている」とNPBにも相当数の問い合わせがあったことを明かした。
その上で試合後に友寄審判長が白井審判員と話し合い「対応の仕方として、試合中に指導、注意をすることがあるが、今回の場合は別の方法があったと考えて対応するべきだったという指摘をして、当該審判も深く理解をしたと報告をいただいている」と説明した。
白井審判員に対する追加措置の可能性に関しては「処分になるような根拠規定はない。指導、注意の範囲ではあったが、別の方法がしかるべきだったということ。
これから先、何らかの処分をする対象とは考えていない」と話した。
デイリースポーツより引用
佐々木朗希に詰め寄り問題の球審に対する野球界関係者の声
新庄ビッグボス「あそこまでする必要があるのかな」
「あぁー、ちょっと聞いたけど、試合全体の流れを俺は見てないから、ちょっとあの場面では判断できないですけど」
「映像で見る限り、苦笑いをして『うそやん』って言ったような感じには見えましたね」
「けど俺の考えは…。今はね、アンパイアの方たちが野球を早く進行させようとしている中、あそこの場面でああいう風に近寄る方が時間の無駄になるだろうし、例えば、終わった後にキャッチャーとか監督に『あの行為はないよ』っていうことを、イニングの合間に言うとかね。ガーって行くような…。まあその場面しか見ていないけど、あそこまでする必要があるのかな、とは思いましたね」
「(球審が)自信を持ってやっている。それも分かりますよ。分かりますけど、あれだけ注目されている選手だからこそ、大人になってじゃないけど、大人ですけど、こらえて、あとでイニングの合間に言ってあげるのが一番ベストじゃなかったのかなと」
「あと何年か後はたぶん、アンパイアもいなくなるんじゃないかな。AIじゃないけど、そういう風になってくる可能性はある。でも絶対はアンパイアでしょ。アンパイアがいないことには成立しないスポーツなので。どっちが悪いこともないかな」
新庄ビッグボスは佐々木朗希の態度も「うそやん」と思ったとしつつ、審判もそこまでする?疑問のようですね。
球審も尊重しつつ、具体的な冷静な対応例、ベストプラクティスも伝える、大人な意見ですね。
アンパイアがAIになる、というのも面白いですね。先を見据えるBIGBOSSらしい意見だと思います。
落合博満氏 「とるべき態度じゃない」
「あれは、白井審判の思い込みの強さじゃないのかな。佐々木がストライク、ボールの判定で、2、3歩前に出てきて、ニヤッと笑った。バカにされたんじゃないのか、という思い込みが強かったんじゃないのかな。とるべき態度ではない、あれは」
「ニヤっと笑ったというのが、バカにされたという感じなんじゃないの。自分の判定に不服があるのかというようにとっちゃったんじゃないのかな」
「あの日の白井審判は、ストライクをボールと言ったケースが結構あったんだ。(オリックス先発の)山崎(颯)の場合にもある。お互いにあるんだ。だからそこを表情一つ変えないでというのは、人間のやることだから、“何であれがボールなんだよ”というあきれたような感じに取られたのかな」
「しこりは残るか」と問われると「残るよ。残らないつもりでもどっかにひっかかるし、遠慮はあると思う。時間がかかるんじゃないのかな。現役を辞めるまで、いなくなるまで、続く可能性はあるよ。人間執念深いもん」
今後の影響力という点もふまえた上で、球審としてどういう態度をとるべきだったかという点について「毅然たる態度をとって、そこに居座ることが最善の策だったと思うよ。たったあのくらいで、ブチ切れちゃあ…。試合を運んでいく審判にしたら、ちょっと短気すぎたんじゃないのかな」
落合さんほど長年、選手、監督としてもプロ野球で活躍された人なら、両方の気持ちが手に取るようにわかるのでしょう。BIGBOSSのコメントに比べ、臨場感、リアリティがありますね。
ダルビッシュ「審判に感情いらない」指摘に「何故でしょう?」
「野球の審判って無茶苦茶難しいのに叩かれることはあっても褒められることはほとんどないよなぁ。選手も散々態度出すんだから審判にも態度出させてあげてください」
「感情出してもいいとは思うけど、こればかりは誤審だからねえ」とするリプライが寄せられると、
「誤審といいますがテレビで見てる分には判定は簡単です。ですがあの場にいてリアルタイムであれだけ誤審が少ないのは本当にすごいです。元プロ野球選手が審判とかすると誤審連発なので、自分からするとプロ野球の審判は全員化け物です笑」
「選手は感情を態度に出してなかったけどね」
と佐々木投手の態度について触れるリプライには、
「出してなかったら怒らないです笑」
「プロの審判やってから言いましょう」
どちらかというと悪者にされがちな白井審判をしっかりフォローしているのが印象的ですね。
どうやら過去に
2011年6月15日、日本ハム・ダルビッシュ有の連続無失点ストップ ボールが滑っていたため、「もうちょっと(返球するときにボールを土で)こねて」と要望も、白井球審に「定められた土がないとできない」と拒否され、暴投で46イニング連続無失点が止まった。
という出来事もあったようですが、そこの遺恨など一切ないような審判の方々へのリスペクトが感じられるコメントはさすがとしか言いようがありません。
まとめ
さまざまな意見が飛び交っている本件、余波はまだまだ広がりそうですが
野球関係者の声がその人々の特徴があって大変面白いですね。
これからはこれを機に審判、アンパイアにも注目するのもいいかもしれませんね!