〝小さないのちを救いたい″という思いから産まれた「こうのとりのゆりかご」
最初に預けられた少年は今どんな気持ちなのか?
「こうのとりのゆりかご」がどうしてできたのか?調べてみました。
「こうのとりのゆりかご」とは?
妊娠、出産、育児などについてさまざまな悩みを抱えるお母さんや、
その周辺の方々の悩みを聞き、一緒に考えて解決することを目的として、
熊本県熊本市にある産婦人科の病院に2007年5月10日こうのとりのゆりかごが開設されました。
「こうのとりのゆりかご」が出来たきっかけは?
- 18歳の少女が産み落としたばかりの赤ちゃんを殺して庭に埋めるという悲しい事件
- 21歳の学生が汲み取り式トイレで赤ちゃんを産み落とし窒息させ6年の実刑判決を受けるなどといった痛ましい事件
命のひとつひとつが神様から頂いたかけがえのない尊いものだということを痛切に感じずにはおられません。(慈恵病院委員長)
神様から授かった尊い命を何とかして助けることができなかったのか?
赤ちゃんを産んだ母親もまた救うことができたのではなかろうか?
という悔しい思いをし、どうしても赤ちゃんを育てられないと悩む女性が、
最終的な問題解決として赤ちゃんを預ける所があれば、母子共に救われると考え開設されました。
「こうのとりのゆりかご」のモデルは?
ドイツにある「ベビークラッペ」がゆるかごのモデルとなっています。
ベビークラッペとは、匿名で赤ちゃんを預けるシステムで、施設(保育園や病院など)の壁に扉をつけ、中に温められたベッドが置かれているます。
扉を開けて赤ちゃんをベッドに置き、ベッドの上に置かれている母親宛の手紙を取り、扉を閉めると再び開けることはできません。
赤ちゃんが預けられると、警備会社のブザーが鳴り、警備員が駆け付けて、施設スタッフが赤ちゃんを連れ、小児科の病院で診察を受け、
異常がなければ里親のもとで8週間育てられ、異常があれば入院となります。
8週間以内に親が名乗り出なければ、全て実子として養子縁組され育てられます。
最初に預けられた少年の思いは?
宮津航一さん名前は当時の熊本市長が名付けたそうです。
3歳の時に今の両親に預けられ、最初は全然泣かなく、抱っこも言わなかったそうです。
今、ゆりかごに対する思いを綴っています。
「僕はこのゆりかごをとおして助けてもらったし、今の幸せな生活があるので感謝の気持ちはあるけれどやっぱり
賛否両論分かれる中で大きなものをこのゆりかごは負っているもっと理解と協力をすべきじゃないかなと思う」
「やっぱり両親の存在は大きかった色んなところでささえてもらったし、ゆりかごにあずけられた後の生活は〝とても幸せ″」
航一さんは去年から、子どもたちの居場所をつくりたいと、子ども食堂を始めた。ボランティアの協力で、月1回食事を提供している。
まとめ
親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる、
「赤ちゃんポスト」がテーマの「ベイビー・ブローカー」
カンヌ映画祭で最優秀賞のノミネートされた是枝裕和監督が
初めて韓国で制作した作品を観てみてはいかがでしょうか?