市川團十郎白猿と市川團十郎の違いって何?読み方や意味を徹底調査!

歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの13代目市川團十郎白猿襲名披露公演が2022年11月から12月(昼夜2部制)に東京・歌舞伎座で開催されることが発表されました。

さらに、市川海老蔵さんの長男・堀越勸玄くんも8代目市川新之助として初舞台を踏むことが併せて発表されましたね。

市川海老蔵さんのお父様である12代目團十郎が2013年2月に亡くなって以来、歌舞伎界最高峰の大名跡が復活すると歌舞伎界隈が活気付いています。

ですが、市川海老蔵さんが襲名するのは13代目市川團十郎「白猿」です。

普通に市川團十郎を襲名するのかと思っていたら、白猿がついていてどういうこと?と疑問に思いませんか?

今回は、

・市川團十郎白猿と市川團十郎の違いって何?

・市川團十郎白猿の読み方や意味は?

についてまとめています。

市川團十郎白猿の襲名披露公演も盛り上がりそうですね!



市川團十郎白猿の読み方と意味は?

江戸時代から続く市川團十郎の名跡は、歴代の市川團十郎が歌舞伎の技と名を受け継いできました。

市川團十郎と言えば、歌舞伎界の中でも最高位と言われる位に常に江戸歌舞伎の中心として歌舞伎の歴史を築いてきた大名跡です。

大名跡を言われるには理由があって、江戸時代初期に活躍した初代團十郎をはじめ、歴代の團十郎が名優だったこと、さらに初代は「荒事(あらごと)」という荒々しく豪快な歌舞伎の演技を生みだし、江戸歌舞伎の創始者だったことから、歌舞伎界の中でも「市川團十郎」は特別な存在として君臨しています。

屋号の「成田屋」も有名ですよね。成田屋は初代團十郎が成田山新勝寺を深く信仰していたことからつけられたと言われています。

今回、市川海老蔵さんが襲名する市川團十郎白猿の「白猿」とは五代目市川團十郎が老年に使用していた俳名です。

俳名はもともと俳句を詠むときのペンネームですが、歌舞伎役者が公私にわたって名乗るニックネームとして使われていました。

五代目團十郎自身は「祖父は栢莚(はくえん)、親は五粒(ごりゅう)、倅は海老蔵の節、栢莚、私は白い猿と書いて白猿と申します。この心は名人上手に毛が三筋足らぬと申す義でござりまする」と白猿の由来を語っています。

祖父に当たる2代目市川團十郎の俳名「栢筵(はくえん)」と読みは同じだが、「猿は人間に比べて頭の毛が3本足りない」という俗説にならって、漢字は「白猿」と謙遜の意味を込めています。

つまり、五代目團十郎は自身の祖父や父たちにまだまだ及ばないという意味を、「はくえん」の音に「白猿」の文字を当てて表現したのです。

今回、市川海老蔵さんが市川團十郎白猿を襲名するということは、本来であれば市川團十郎を襲名するところを、

まだまだ先代、先人の市川團十郎には及ばないという意味を込めて、

「白猿」(はくえん)を付けることで、自分自身をへり下って謙虚な姿勢を示しての襲名となります。

市川海老蔵さん自身も「私も、この度、團十郎襲名ということではございますが、やはり父や祖父の足元にも及ばぬという気持ち。これから精進していこうという気持ちも含めまして会社の方々とお話をして、白い猿という方向性でお願いします、と」と襲名が決まった時に説明しています。

市川海老蔵さんも自身のお父様やお祖父様を深く尊敬する気持ちから、

ただ市川團十郎を襲名するのではなく、市川團十郎白猿を襲名することにしたそうです。

市川團十郎白猿と市川團十郎の違いは?

市川團十郎白猿と市川團十郎には「白猿」がついていますが、大名跡の十三代目市川團十郎を襲名することに変わりはありません。

しかし、若くして歌舞伎の名跡である市川團十郎を襲名するにあたって、海老蔵さんの襲名はまだ早すぎるという声もあったそうです。

市川團十郎白猿の襲名は2020年のオリンピックに合わせての一大興行となる予定で下が、歌舞伎などの舞台興行が世界情勢的に難しくなり延期となってしまいました。

大人の事情もあり、市川團十郎の襲名が急がれていましたが、

市川海老蔵さんも早すぎる襲名をご自身も自覚して、このように自分自身をへり下る俳名を後ろに付けることで、

市川團十郎を襲名しても、ここから先もまだまだ成長していきたいと思っているという市川海老蔵さん自身の「自分自身にまだまだ納得できていない」という自分への客観的な視点を感じることができます。

「白猿」という二文字をつけることで、襲名が早すぎるのではないか?という襲名に懐疑的な目を向ける方たちへも向上心を示すことができていると感じます。

市川團十郎白猿と市川團十郎の違いって何?読み方や意味を徹底調査!まとめ

市川海老蔵さんが襲名する市川團十郎白猿について市川團十郎との違いや読み方・意味などをご紹介してきました。

・市川團十郎白猿はいちかわだんじゅうろう「はくえん」と読む

・白猿とは「猿は人間に比べて頭の毛が3本足りない」という俗説にならって、謙遜する意味合いが込められている

・市川團十郎白猿を襲名することは市川團十郎を襲名することと同じだが、まだまだ先人には及ばないという意味を込めている

江戸歌舞伎の中心人物となり、代々受け継がれてきた歌舞伎の大名跡である市川團十郎が復活することで、さらに歌舞伎を楽しむ方が増えることを期待したいですね。

伝統と革新を続けてきた歌舞伎にまた新しい風が吹いて、活気づいて、歌舞伎ブームが到来するかもしれません。