何故テレビ番組SASUKEがオリンピック種目に?近代五種って何?

1997年より放送され続けているTBSのテレビ番組「SASUKE」が五輪種目の近代五種競技の一つとしてオリンピック競技になる可能性があることが発表されました!

長年にわたるテレビ番組からオリンピック競技になるかもしれないと思うとわくわくしますね。

今回はSASUKEの歴史や競技としてのSASUKEについて調べてみました。



SASUKEってどんな番組?

SASUKEは元々TBS系列局で放送されていた「筋肉番付」の特別企画としてスタートしました。

筋肉番付が終了した後は独立番組として放送開始、姉妹番組には女性版SASUKEの「KUNOICHI」と、子供版の「SASUKE JUNIOR」年配版の「SASUKE シニア」などもあります。

SASUKEは予選会やオーディションを通過した選手100人がさまざまな障害物に挑んでいく巨大フィールドアスレチックです。

基本的には一般人を含め予選やオーディションを勝ち抜いた100人がSASUKEの挑戦者となりますが、過去にはプロアスリートや、オリンピアンも挑戦しています。

トーナメントで誰か一人の優勝者を決めるのではなく、制覇することの方が難しい障害物を制覇できるか否かを見守る、そんな挑戦者一人一人が主役になれる番組で、全ての挑戦者にストーリーとリアリティがあることで感情移入できるため長く人気の番組となっているのでしょう。

また、SASUKEはカメラが選手を追いかける時、レールで横を並走する形にしています。これは、SASUKEのルーツである1986年から1989年に放送されていた「風雲!たけし城」で使われたビートたけしがこだわったという任天堂のテレビゲーム「スーパーマリオブラザーズ」をモチーフにした方法です。

ゲームのような映像の中で、生身の人間が困難に挑戦する姿は、つい応援したくなってしまいますね。

近代五種って何?何故SASUKEが競技に?

ところで今回SASUKEが検討されている近代五種とはどんな競技なのでしょうか?

近代五種とは、「キング・オブ・スポーツ」とも呼ばれ、1人の選手が1日の間に、フェンシング・水泳・馬術・射撃・ランニングという全く異なる5種類の競技に挑戦し、その万能性を競う複合競技です。

古代オリンピックの五種競技:ペンタスロンに習い、近代オリンピックを提唱したクーベルタン男爵が考案したものです。

オリンピックの正式競技となったのは1912年のストックホルム大会からで、当初は1日1種目・5日間にわたって競技をしていましたが、1996年のアトランタ大会からは1日で全ての種目を行うようになりました。過酷ですね。

今回なぜこの競技にSASUKEが候補になったかというと、東京五輪での近代五種女子の馬術でドイツの選手が生涯を跳ばない馬を殴った問題で、馬術が動物虐待であるとSNSで大炎上したことが理由とされています。

現在の近代五種の競技ルールでは、選手は抽選で選ばれた馬を与えられ、競技が始まる前に馬との絆を作るために20分の時間が与えられます。ただ、20分という短い時間ではなかなか馬との信頼関係を結ぶに至れないため選手は馬を道具としか見なくなってしまうと指摘されています。また、馬と騎手双方を守るためにもルールの再構築が求められるに至っています。

これらのことから2024年のパリ五輪後、近代五種から「馬術」をなくし、障害物競走を新たな種目として試験導入することになったようです。

近代五種のテスト大会で障害物レースの障害物として「SASUKE/Ninja Worrior」の番組セットが利用されることになりました。複数の大会でのテストを経て、IOC理事会で正式競技として採択されると、2028年のロス五輪から五輪競技となります。

「名もなきアスリートたちのオリンピック」というサブタイトルもついたSASUKEがついに本物のオリンピック競技となることが目前に迫っていると思うととても感慨深いですね。

世界で人気のSASUKE

海外でも放映されており、「SASUKE/Ninja Warrior」の名前でアジアや欧米各国だけでなく、アフリカ・中南米・中東など、160カ国以上で放送されています。

また、現地版も制作されており、アメリカ、フランス、タイ、インドネシア、マレーシアなど19カ国にのぼります。2014年には、マレーシアで、史上初のSASUKE世界大会も行われました。

これら世界で放映されて人気を博していることも競技として採用される一因になっていることでしょう。

まとめ

今回30年以上にわたって日本のお茶の間を沸かせてきた番組の企画が、競技として国際大会の種目になるというニュースにとても驚きました。

SASUKEは挑戦しても制覇するのがとても難しく、過去に数人しかいません。

このままでは競技として成り立たないため、難易度を低くしてタイムを競うような形になるのではないかと思いますが、SASUKEの面白さが損なわれず競技として成り立つように願わずにはいられません