Twitter(ツイッター)は2021年1月8日にトランプ米大統領のアカウントを永久停止(永久凍結)しました。
8,800万人を超えるフォロワーを抱え、大変影響力のあるアカウントだったのですが、永久凍結されました。
しかしトランプ大統領には個人アカウントの他に「米国大統領のアカウント」と「ホワイトハウスのアカウント」の2つも利用出来る権限があります。
今回のトランプ大統領のTwitter(ツイッター)アカウント永久凍結と残りの公式アカウントがどうなるか、調べてみました。
トランプ大統領の個人アカウント永久凍結の経緯
Twitterは2021年1月6日に首都ワシントンで起った暴動の後にツイートした内容が、更に暴力行為を扇動する危険があると判断したようです。
Twitterは規約違反にあたるとしてトランプ大統領の個人アカウントを一時的に凍結していました。
そして、ツイッター社はトランプ大統領に、更に違反があった場合は永久凍結すると警告していました。
トランプ大統領はその後、自らの支持者の一部を「米国の愛国者」との言葉を使ったり、1月20日に予定されるバイデン次期大統領の就任式に出席しないと表明したりしていました。
Twitterはこれらの発言から凍結後も6日に起こった暴力行為を繰り返すよう人々を鼓舞する可能性が高いと判断し永久凍結に至ったようです。
トランプ大統領の個人アカウントは、自身の情報発信として大変有力なツールとして活用されていましたが、政権移行前の重要期に失う羽目となりました。
Twitter、トランプ米大統領のアカウントを永久停止https://t.co/0jzzE7P8UE
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) January 9, 2021
永久凍結に対するトランプ大統領の反応
トランプ大統領は1月8日に、Twitterの別アカウントを使って
「ツイッターの従業員は私を黙らせるために、私のアカウントを削除することで民主党や急進的な左派と連携した」
「近く我々自身のプラットフォームを立ち上げる可能性を探っている」
といった発言を行いました。
しかし、これら別アカウントで発言したツイートも削除されました。
米国大統領が個人アカウントとは別に使用する公式アカウント
トランプ大統領は今回永久凍結された個人アカウントの他に2つの公式アカウントを利用しています。
【米国大統領公式アカウント①】
@POTUS:フォロワー数(3321万人)
@POTUSは米大統領(President of The United States)の公式アカウントです。
トランプ大統領は自分自身でツイート投稿する際は個人アカウントを使用していました。
その中で公共性のあるメッセージ等については、@POTUSでRT(リツイート)されていました
このアカウントはオバマ前大統領から使用されていたものですが、トランプ大統領就任時にフォロワーもそのままでアカウント移行されました。
個人アカウントを失ったトランプ大統領は、この@POTUSアカウントから新たなツイートを試みましたが、Twitter(ツイッター社)からそのツイートは削除されました。
ツイッター、大統領公式アカウントからのトランプ氏発信を阻止https://t.co/Tuez2nxIh7
短文投稿サイトの米ツイッター(Twitter)は8日夜、自身のツイッターアカウントを永久停止されたトランプ米大統領が、米大統領の公式アカウント「@POTUS」から情報発信しようとした試みを阻止したと発表した。— AFPBB News (@afpbbcom) January 9, 2021
【米国大統領公式アカウント②】
@WhiteHouse
フォロワー:2603万人
ホワイトハウスからの公式的な情報発信として使用されているアカウントです。
LIVE: @PressSec holds a briefing https://t.co/LAttCsfGiZ
— The White House (@WhiteHouse) January 7, 2021
ちなみにバイデン次期大統領のTwitterアカウントは「@JoeBiden」です。
フォロワー数は2,300万人となります。
My administration will get right to work distributing emergency aid swiftly and equitably. Our focus will be on the small businesses on Main Street — not those that are wealthy and well-connected. pic.twitter.com/FlD8voUpcP
— Joe Biden (@JoeBiden) January 9, 2021
米大統領公式Twitter(ツイッター)アカウントは問題なく移行されるか?
Twitter(ツイッター社)のトランプ政権からバイデン政権への移行における公式アカウントの取り扱いについて以下のように報道されています。
「@POTUS」「@WhiteHouse」の2つの公式アカウントは、バラク・オバマ前大統領が2015年に開設したアカウントです。
それぞれ「米大統領の公式アカウント」と「ホワイトハウスの公式アカウント」として運営されていました。
オバマ政権からトランプ政権に移行する際は、フォロワーをそのまま引き継ぐかたちで移行されました。
しかしツイッター社は、トランプ政権からバイデン政権に移行する際には、フォロワーをリセットする(ゼロからスタートする)と発表しています。
またトランプ政権時代のツイートは2021年1月20日に、第45代大統領として使用されたとして「@POTUS45」として保存されます。
(Wall Street Journal:12月22日)
このトランプ政権からバイデン政権への不利な移行措置について、バイデンチームのデジタルディレクター、ロブ・フラハティ氏がツイッター社に抗議しています。
ですので、今後フォロワーについての取り扱いが変更される可能性があります。
In 2016, the Trump admin absorbed all of President Obama’s Twitter followers on @POTUS and @WhiteHouse — at Team 44’s urging.
In 2020, Twitter has informed us that as of right now the Biden administration will have to start from zero. https://t.co/wj1R02SmiK
— Rob Flaherty (@Rob_Flaherty) December 22, 2020
Twitter米大統領公式アカウントは無事存続?トランプ氏のアカウントは永久凍結!についてのまとめ
Twitterによって数々の自己主張などの発信を行ってきたトランプ大統領にとっては、その重要なツールを失ったことは大きな痛手だったと思います。
またTwitterに限らず、Facebook(フェイスブック)も2021年1月7日に「政権移行期に当社サービスの利用を続けることを許容するリスクは大きすぎる」などとして、トランプ大統領のアカウントを無期限凍結すると発表しています。
このような大手SNSに不満を持つトランプ支持者らが、検閲が行われないとして利用が拡大しているSNSアプリ・Parler(パーラー)を使う動きがありました。
しかし暴動の計画に使われている可能性があるとの指摘もあり、Google(グーグル)は1月8日に、自社のOS上でパーラーのアプリ配信を停止しました。
バイデン政権の発足が決まったのを機に、トランプ氏を暴動の扇動者とレッテル貼りし、逆にトランプ大統領やその支持者の主張が言論弾圧されるようになった気がします。
トランプ支持者か不支持者かに限らず、言論の自由が守らなければならないのが民主主義の原則だと思います。
これ以上アメリカの分断が進まないことを願っています。
最後までお読み戴き有難うございました。