栃木足利の山火事!タバコの不始末ハイカー(登山者)の責任や罰則は?

栃木県足利市で起きた山火事は2021年2月25日現在、発生から4日が経過してますが延焼が続いています。

山火事の出火元は「ハイカー(登山者)が利用する休憩場所」が有力視されています。

山火事の原因がタバコの不始末と結論付けられた場合、喫煙していたハイカー(登山者)はどんな犯罪となり責任を負うことになるのでしょうか?

火事を起こした場合の罰則についても調べてまとめてみました。



栃木県足利市の山火事・2月25日朝の現状

タバコの不始末を犯したハイカー(ハイキング者)の責任や罰則に触れる前に現在(2021年2月25日:8時50分)の山火事の状況を述べて起きます。

栃木県足利市の山火事は25日で発生から4日が経過しました。

未だ延焼が続いており、鎮火の見通しが立っていません。

足利市は25日午前、新たに市内の30世帯に避難勧告を出しました。

今月21日に足利市西宮町で発生した山火事は延焼が続いており24日午後5時半の時点でおよそ76.5ヘクタールが焼けました

そして更に燃え広がっています。

25日には午前7時前から自衛隊がヘリコプターでの消火活動を継続中であり、消防も地上から放水活動を行っています。

火事によるけが人はいない状況ですが、山中にある木造の神社の建物が全焼してしまいました。

ハイカー(ハイキング者)のタバコの不始末での山火事はどんな犯罪となる?

ハイカー(ハイキング者)のタバコの不始末やポイ捨てにより火事が発生した場合に、どんな責任を負い罰則を受けるかを以下の通り調べてみました。

【失火罪】

一般的にタバコの不始末等により火災が発生した場合に成立する可能性が最も高い犯罪は「失火罪」となります。

「失火」とは過失によって火事を発生させてしまったことを指します。

今回の栃木県足利市の山火事はハイカー(ハイキング者)のタバコの不始末が原因と推測されています。

ですので「失火罪」が適用される可能性が一番高そうです。

116条1項 失火により第108条に規定する物又は他人の所有に係る第109条に規定する物を焼損した者は、

50万円以下の罰金に処する。

同条2項 失火により、第109条に規定する物であって自己の所有に係るもの又は第110条に規定する物を焼損し、

よって公共の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。

【重過失失火罪】

「失火」が重過失による場合には「重過失失火罪」が成立します。

「重過失」は火事が起きることを容易に予見できたのに危険な行為をしてしまったということです。

これは注意義務違反の程度が著しい場合です。

例としては、ガソリン等の燃えやすいものの近くで喫煙しタバコをポイ捨てした結果、火事になってしまった場合に「重過失失火罪」が成立します。

またボイラーマン等のように火気を取り扱う業務についている人が犯すと「業務上失火罪」となります。

ハイカー(ハイキング者)が利用した休憩場所に燃えやすいものがあった場合には「重過失失火罪」となる可能性があります。

しかし今回の山火事の火元とみられている休憩場所は可燃物を置いておくようなものではないです。

よって栃木県足利市の山火事の犯人に適用される可能性は低いと思います。

117条の2 第116条又は前条第1項の行為が業務上必要な注意を怠ったことによるとき、

又は重大な過失によるときは、3年以下の禁錮又は150万円以下の罰金に処する。

【過失致死傷罪】

「失火」によって燃えた家の住人や周囲の人に怪我を負わせてしまったり、

死に至らしめてしまった場合には「過失致死傷罪」が成立します。

210条 過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する。

また、それが重大な過失による場合や業務による場合は「重過失致死傷罪」や「業務上過失致死傷罪」が成立します。

211条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、

5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。

重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

人に怪我を負わせたり、命を奪ってしまったら「過失致死傷罪」になりますね。

栃木県足利市の山火事は未だに鎮火の見通しが立っておらず、多くの住民が避難する状態に至っています。

死傷者が出ないことを祈るしかありません。

【放火罪】

「失火罪」は故意でなく火事を起こしてしまった場合に成立します。

しかし故意があって火事を起こせば「放火罪」として大変重い処罰が下される可能性があります。

ただし「故意」とは積極的に結果の発生を意図する場合に限らず、「結果が発生してもかまわない」という場合にも認められます。(「未必の故意」と言います)。

タバコの不始末の場合で言えば、火事を起こすつもりはなくても、タバコの不始末・ポイ捨ての時に

「周りにある物に引火して火事になるかも。それでもいいや。」

との認識があった場合には「放火罪」が成立する可能性があります。

108条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

109条1項 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、2年以上の有期懲役に処する。

2項 前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない

タバコの不始末で山火事を起こしたハイカー(ハイキング者)は逮捕される?

火事が鎮火した後、発生原因が調査されます。

タバコの不始末によるものであり、タバコの残骸や目撃者がいて犯人が割り出されたとします。

その場合、被疑者と思われる人物に警察が出向き事情聴取を行います。

場合によっては逮捕されることになります。

逮捕は必ずされるといった訳ではないようです。

証拠隠滅の可能性があるか逃亡の恐れがあるか等の状況を踏まえ、逮捕の必要性ありとなれば行われます。

逮捕されると2~3日身体を拘束されます。

更に勾留(逮捕に続く身体拘束)となると10日以上、外に出られなくなります。

タバコの不始末で山火事を起こしたハイカー(ハイキング者)が起訴され科される罰則

「失火罪」や「放火罪」であれ、検察官が起訴判断をした場合には裁判になります。

そこで有罪判決が出されると、各罪状で述べた罰則が科されます。

「懲役○年」や「罰金〇〇円」と言うのは「刑事上の責任」となります。

他方で「民事上の責任」も負わなければならず、損害賠償を支払わないといけません。

もっとも「失火」による不法行為責任には「失火責任法」という特別法があります。

責任を問われるのは「重過失による失火」の場合に限られています。

よって「失火罪」の場合「民事上の責任」を負うことはなくなります。

栃木県足利市の山火事を起こしたハイカー(ハイキング者)の責任・罰則のまとめ

裁判所の判決が下り「失火罪」が適用されると「失火罪」の罰則「50万円以下の罰金」が適用され支払うことになります。

今回の山火事は大変広い地域に延焼しており207世帯もの住民に避難勧告が出されています。

足利市内に設けられた3か所の避難所には、25日午前8時時点で9世帯15人が避難しているとのことです。

また山火事近くを走る北関東自動車道は、昨夜から一部区間で通行止めとなっています。

冒頭に述べたように山中にある木造の神社の建物が全焼しました。

住民の民家にも延焼する可能性があります。

政府は午前8時に総理大臣官邸の危機管理センター「情報連絡室」を設置しました。

自治体や関係省庁と連絡を取り合い情報収集を行っています。

住民に負傷者が出ず、一刻も早く山火事が鎮火することを願っています。

以上、栃木県足利市の山火事の現状とハイカー(ハイキング者)のタバコの不始末が火元として推測されていることをまとめてみました。

最後までお読み戴き有難うございました。