「今の時代にこんな研修をしているの?」と、驚くような研修をしている会社をご存じでしょうか?
秋山木工という家具職人の養成に力を入れている会社があるのです。
今時ちょっと変わった会社を紹介しますね。
秋山木工(横浜)とは?
秋山木工(あきやまもっこう)は、神奈川県横浜市都筑区にある家具制作会社です。
オーダーメイドの家具を製作していて、注文家具を作る会社なのです。
その家具は百年でも二百年でも使える家具で、なんと迎賓館や国会議事堂、宮内庁、高級ブランド店などでもこちらの家具が採用されています。
こちらの会社は、今時の若者に受けのなさそうな(私の主観です!)「現代の丁稚制度」と呼ばれる独特な社員研修制度で知られるています。
社長である秋山利輝氏は、人を育てることをとても重要視されている方です。
では、秋山木工ならではの「丁稚制度」とはどのようなものでしょう?
かなり厳しいですよね。
秋山木工(横浜)は女性も坊主?
秋山木工は「徒弟制度」と呼ばれる独特な社員研修制度を導入しています。
集団生活を通じ生活習慣から本格的な木工技術までを徹底的に仕込んで一流の職人に育てていくというスタイルです。
要は職人技術だけでなく「こころ」も育てていくということです。
まずは「1年間の丁稚見習いコース」を学び、その後「丁稚」と呼ばれる家具職人見習いとして採用されます。
家具製作の技術習得はもちろんですが、習字やそろばんなども行うみたいです。
ここでは男女とも丸坊主で携帯電話は使えません。連絡方法は手紙だけです。
ここで強調したいのは本当に「うら若き乙女」も丸坊主です。
秋山木工女子の丸坊主画像もネット上にはありますが、個人情報なのでここでは控えますね。
丁稚の期間は朝5時に起床し朝食の支度をし、朝食の前にマラソンを行う。
夜の11時まで休みはありません。
そのほか入寮10日以内に男女とも丸坊主にされ、恋愛禁止・携帯電話も禁止です。
まともな休みは盆と正月の10日間だけであります。
それ以外は家族との面会・電話は許されず、手紙のみが許されています。
このような研修制度を導入している理由は、社長の秋山が16歳で大阪の家具会社へ入社し、7年間丁稚修行を送った際、このときの集団生活こそが職人として必要な人間性や技術などを教えてくれたと確証しているからではないでしょうか。
秋山木工(横浜)の職人心得30箇条とは?
これ!
メッチャあります。
書いていいですか?
書きます。
1.あいさつの出来た人から現場に行かせてもらえます。
2.連絡/報告/相談の出来た人から現場に行かせてもらえます。
3.明るい人から現場に行かせてもらえます。
4.周りをイライラさせない人から現場に行かせてもらえます。
5.人の言う事を正確に聞ける人から現場に行かせてもらえます。
6.愛想よく出来る人から現場に行かせてもらえます。
7.責任を持てる人から現場に行かせてもらえます。
8.返事をきっちり出来る人から現場に行かせてもらえます。
9.思いやりがある人から現場に行かせてもらえます。
10.おせっかいな人から現場に行かせてもらえます。
11.しつこい人から現場に行かせてもらえます。
12.時間を気に出来る人から現場に行かせてもらえます。
13.道具の整備がいつもされてる人から現場に行かせてもらえます。
14.おそうじ、かたづけの上手な人から現場に行かせてもらえます。
15.今の自分の立場が明確な人から現場に行かせてもらえます。
16.前向きに事を考えられる人から現場に行かせてもらえます。
17.感謝の出来る人から現場に行かせてもらえます。
18.身だしなみの出来てる人から現場に行かせてもらえます。
19.お手伝いの出来る人から現場に行かせてもらえます。
20.自己紹介が出来る人から現場に行かせてもらえます。
21.自慢の出来る人から現場に行かせてもらえます。
22.意見が言える人から現場に行かせてもらえます。
23.お手紙をこまめに出せる人から現場に行かせてもらえます。
24.トイレそうじが出来る人から現場に行かせてもらえます。
25.道具を上手に使える人から現場に行かせてもらえます。
26.電話を上手にかける事が出来る人から現場に行かせてもらえます。
27.食べるのが早い人から現場に行かせてもらえます。
28.お金を大事に使える人から現場に行かせてもらえます。
29.そろばんの出来る人から現場に行かせてもらえます。
30.レポートがわかりやすい人から現場に行かせてもらえます。
どうでしょうか?
どのような世界だか想像できたのではないでしょうか。
かなり具体的ですよね。
人を育てるという覚悟や熱意がズンズン伝わってきます。
秋山木工(横浜)卒業生の評判
秋山木工では1年目は丁稚見習・2年目~5年目は丁稚として心技体を身に付けます。
6年目~8年目は職人として働きます。
そして9年目になると強制的に秋山木工から卒業させられるのです。
いわゆる強制退職みたいなものです。
その後は独立したり、他の会社で家具職人として就職する人もいます。
さらに世界へ挑戦する人もいるみたいです。
とても厳しい秋山木工で学んだ方々にとってはそんじゃそこらの苦労は苦労のうちに入らないのではないかなと感じます。
秋山木工を卒業した人は卒業しても秋山利輝社長とつながっている人も多く、中には戻ってきてなんと工場長として就任した方もいらっしゃるみたいです。
長期間、厳しい修業を積んで成し遂げた人には「秋山木工」という場所は何物にも代えがたい場所となっているのでしょうね。
まとめ
秋山木工は家具職人を要請するのに特化した制度を用いている。
「丁稚制度」といわれる独特で厳しい規律の中で日々修業をしています。
家具を作る技術だけでなく「心技体」という「こころ」を習得することを重要視している。
今の時代にはとてもめずらしいやり方をしているのに驚きました。
いかがでしたでしょうか?
秋山木工について少しでも参考になれば嬉しいです。